2007年9月30日日曜日

月と六ペンス

月と六ペンス (新潮文庫)月と六ペンス (新潮文庫)
サマセット・モーム

新潮社 1959-09
売り上げランキング : 131078
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

おすすめ度★★★★☆

---感想---
刺激的な本だ。

人生半ばで、社会や家族や地位を捨てて芸術的創造情熱に走った男-ストリックランド-の話。この話は、画家ポール・ゴーギャンの伝記から暗示を受けて書かれたそうだ。

読んでいて、「おい、おい、いくらなんでもそれは無いだろう」とストリックランドにツッコミをいれてしまいたくなりました。

例えば、主人公が家を飛び出してしまったストリックランドに、奥様から戻るよう説得してくれと頼まれ、彼を説得にいく状況でこんなやり取り↓

主人公:「あなた、いったい女をですよ、一文なしにして捨ててしまうなんて、よくもそんなひどいことができたもんですねえ」

ストリックランド:「ほほう、いけないかねえ?」

主人公:「だって、どうして暮らしていきます?」

ストリックランド:「僕は、十七年間あれを養ってやったんだ。今度はひとつ自分の力で食ってみるのも、目先が変わっていいじゃないか」

主人公:「そんなことはできませんよ」

ストリックランド:「まあ、やらしてみるさ」

なんて言ってる始末(笑)

人間なにを大切にするかで人生変わっていきますね。

0 件のコメント: